リスケや廃業を決断する前に知っておくべきこと

事業承継、再生、資金調達、廃業等、テーマ横断的に関係する事項で、特に注意するポイントをご紹介します。

【第三者保証人、物上保証の問題】
歴史があり、代替わりを経験している会社ではよく見受けられますが、代表者と代表者の配偶者以外の、会社の経営には全く関係のない御兄弟等の第三者が保証人として名を連ねている場合があります。
また親御さんが所有していた不動産が、法定相続人の持分で相続されているケースで、担保に入っているケースがあります。
このような場合は、廃業する際に、これら保証人にご迷惑が掛かることを考慮して手順を設計する必要があります。
金融機関は現在、第三者保証人はとらないことを基本としていますが、リスケジュールにより返済の一部猶予等を受けてしまうと、この保証は外せない状況になりますのでご注意ください。

【持出がないはずだったのに、かなりの持出・・・】
経営者の皆様は、普段よりご自身の決算書をよくみられており、「当社は、純資産(資本の部)がプラスだから、個人の持出しもなく廃業も可能だろう。」とお考えになる方がいらっしゃいます。
しかし少し考えるとお気づきになると思いますが、債権者への支払は、「お金」で支払うことが殆どです。自社の財産には、土地・建物等の固定資産は特に、お金に変えた場合の金額と決算書上の金額とは大きく異なります。また債務についても、未払いの税金や保険料で延滞しているものには、延滞金(利息)がついています。
廃業についても検討しておられる方は、まず、全て換価した場合の貸借対照表を作ることをお勧めします。
また廃業の過程では、支払・入金サイトの設定や、従業員の雇用契約の解除時期にもよりますが、往々にして払い出す金銭の方が多く、また換価までに時間のかかる不動産や動産が資産の中心であれば特にそうですが、廃業までの「運転資金」が必要なことにも留意しましょう。

【税金や社会保険料の滞納分の取扱い】
これらは、免除される性格の債務ではありません。
特に消費税、源泉所得税等、預かっている租税債務は、代表者が第二次納税義務者として会社に代わって納める義務を持ちます。労働保険料や社会保険料も同じ理由で、減額の対象にはならず、これは法的整理であっても同じです。
税務署や年金事務所が、代表者個人が保証を入れてくれれば、延滞の利息が付きませんよという場面も見受けられます。
“時効消滅”という道は残っていますが、公平・公正な国民負担という概念と、それと連動した“マイナンバー制”導入により難しくなっていくように思います。
現場の感覚としては、役所サイドの事務コストの兼ね合い上、この時効消滅を利用した滞納整理がされていたように思います。
現在も同様に処理されていることも多いように思いますが、経営者個人に財産がおありの場合には、個人に訴求される場合もありますのでご留意ください。

【法的整理を選択した方が良い場合】
”廃業の種類と基本的な流れ”の中で、任意整理の方法をご紹介しましたが、この選択をしない方がよい場合があります。
金融機関を除く一般債権者が多く、話し合いに応じず、強硬な手段を講じてくる債権者がいる場合には、任意整理を諦め、弁護士を代理人として立て、他の債権者に対して公正・公平に対応して頂くことを推奨します。(命より大事なものはありません。)
ただ一つ申し上げておくと、債権者の財務内容、御商売の規模によっては、それも至極当然なのです。できれば詐害行為とならない、合法的な手段によって、ご迷惑をかける金額を少なくする努力は事前にしておいて欲しいですね。
代表者の方が、再出発・再挑戦をする際にもこれら対応の誠実さにより、大きく変わってきます。

当社では、これら経営者の決断に必要な情報を作成・提供するサービスを行なっています。
具体的には、経営している法人及び個人の財産、債務を精査し、現時点で実質的に資産超過であるのか、債務超過であるのかの確認、改善・再建の可能性、資金繰り上、残された時間(期間)の算定等を行なっています。
自営業・法人問わず、継続か廃業か、第三者への譲渡・売却かをお悩みの方は、是非ご相談下さい。

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